きづな

きづがわ塾課外授業 法廷傍聴

日時

2022年9月26日(月) 午後12時20分 (終了予定:午後4時)

集合場所

大阪弁護士会1階ロビー 地図はこちら

参加費

無料(要予約・定員10名)

内容

裁判員裁判をはじめ刑事裁判のことを新聞やテレビのニュースでよく目にします。

しかし、「裁判員裁判って、どのようにやっているのだろうか。」「テレビでみる法廷と同じなのかな。」「一度、傍聴してみたい」と関心をお持ちの方もおられるでしょう。

そこで、これまで何度も実施し、ご好評いただきました「法廷傍聴」を3年ぶりに企画しました。

※当日に裁判員裁判がない場合でも、通常の裁判官による刑事裁判法廷をご案内し、解説させていただきます。

※大阪地方裁判所では、ナイフ等の持込みがされないよう裁判所建物への入場に際し、空港と同様のX宣検査を実施しておりますので、ご注意ください。

 

*****ご報告*****

 

2022年9月26日、裁判員裁判法廷の傍聴企画を行いました。以前は毎年行っていた企画でしたが、コロナが流行している間は実施できていなかったので、実に3年ぶりの法廷傍聴でした。

 

 今回は、同じ被告人が2件の殺人罪等で起訴された事件を傍聴しました。

 この事件は、被告人は完全黙秘という弁護方針が取られ、有罪立証の捜査報告書など伝聞証拠などは不同意にしているので、捜査官の尋問が多数行われ、公判期日が22回も予定されています。裁判員裁判の中でもかなり長期間にわたって審理が行われる事件でした。私達が傍聴をしたのは、第10回目の公判期日になります。

 事件の概要は、被告人(女性)が、糖尿病の治療をしている父親に対して、インシュリンを大量に投与して殺害した罪、被告人の弟を練炭自殺に見せかけて殺害した罪などに問われているものです。傍聴した日の第10回公判期日では、被害者である父親の主治医の尋問、および自宅の家宅捜索をした警察官、防犯カメラ映像の収集をした警察官に対する尋問が行われました。

 2週間前から、岩田弁護士、島袋弁護士、坂本弁護士の3名で手分けして、事前に法廷傍聴を行い、審理の流れを把握しておき、本日の傍聴だけでも問題点がわかるように工夫しました。

 

 傍聴後、裁判所の待合室で、裁判員裁判の仕組みの説明や参加者の皆様からの質問、感想をうかがいました。

 刑事の裁判を初めて見られた方が多く、「とても緊張した」という感想を口にされていました。また、「細かい事実を丁寧に確認していた。裁判だから当たり前かもしれないけれど、とても精緻な作業だと思った」という、厳格な手続についての感想も出ました。担当弁護士は、裁判員裁判の経験が豊富な人だったので、否認事件ということで刑事訴訟法にのっとった原則的な弁護を展開しており、証拠採用決定への異議などあらゆる手段を行使していました。

 参加された何人かは、この事件の今後の裁判日程の傍聴も続けていきたいと意欲的な反応でしたので、審理日程をお伝えしました。


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