みなさま、初めまして。弁護士の島袋博之と申します。
私は、4月からきづがわ共同法律事務所に入所しておりますが、以前は釧路で弁護士をしておりました。同じ弁護士の仕事をしていても、釧路と大阪では違うことがたくさんありましたので、今回は釧路のご紹介をさせていただきます。
釧路は、北海道の東側、道東(どうとう)地域にある都市です。海産物で有名な漁港の町で、かつては炭鉱業もさかんでした。釧路の特色は、なんといってもその気候です。積雪量は(北海道の都市としては)多くない地域ですが、1年を通して気温が低い日が続きます。そのため、11月~翌年の5月までは、いたるところに雪が残っていて、路面はよく凍結しています。車を運転する場合、だいたいゴールデンウィークの時期までは、スノータイヤが必須です。春に観光に来られて、凍った路面で滑って怪我をされる方もおられますので、5月までは、冬靴など滑らない準備をして観光することをおすすめします。
秋~春頃は厳しい気候ですが、夏は素晴らしく快適です。この記事を執筆している8月10日現在の釧路の気温は、最高気温24℃・最低気温20℃と、夏とは思えない気候です。おそらく、日本で最も快適な夏が過ごせる地域の一つではないでしょうか。大阪の夏はとても暑いので、夏になったら釧路に事務所を移転して、リモートで仕事することはできないかなあ…などと夢見たりする毎日です。
また、北海道の道東地域はとても広大で、移動には車が必須です。大阪は鉄道が発達しており、各都市へのアクセスが容易ですが、釧路やその周辺都市は車がないと移動は大変困難です。ご相談者様の入院されている病院まで、片道2時間半も運転して会いに行く、なんてこともありました。釧路での勤務時間の多くは、車の運転に費やしていた気がします。
そして、釧路で車を運転するうえで注意していただきたいのは、野生の鹿です。鹿と言っても、奈良の鹿のような可愛らしいものではありません。北海道に生息するのは「エゾシカ(蝦夷鹿)」という種類で、体長は約140-190cm、体重は約70-140kg。イメージとしては、奈良の鹿よりも馬に近いです。雄のエゾシカには、立派な角も生えており、近くで見ると恐怖を感じるほど。この鹿が、運転中に飛び出してきて車と衝突する事故が絶えません。私も何度もぶつかりそうになりました。山の中だけで無く、町の中でも群れで現れたりします。
釧路のマイナス部分も書いてしまいましたが、上記の点にさえ気をつけていただければ、釧路はとても魅力的な観光地です。海の幸はどれも美味しいですし、道東地域でしか食べられないもの(根室の花咲ガニ、厚岸産カキなど)もたくさんあります。なかなか旅行が難しい社会情勢ではありますが、落ち着いた時期に、自然の豊かな釧路でゆったりした時間を過ごされてはいかがでしょうか。